Pet Doctor

咳が止まらない理由とは?

Text by susaki yasuhiko ( 須崎動物病院院長 , ペットアカデミー , ペット食育協会(R) Alternative Pet Nutrition Association;APNA )

2016.12.08

愛犬・愛猫の咳が止まらない…。
飼い主さんにとって、愛するわが子の体調不良に対するご心配はいかばかりかと拝察いたします。症状を止めてあげたいというお気持ちはごもっともでございます。

しかし、「クスリを使っていいものか?」という新たなご心配をされる方がいらっしゃいます。

これは私の意見ですが、咳が長く続く場合は、それだけでも体力が消耗しますので、薬を使って症状を抑えるという選択肢はあっていいと思います。

ただ、飼い主さんの中には、「これは症状を消しただけで、原因が無くなったわけではないから、症状が無くなったからといって安心できるわけではない。」とお考えになる方もいらっしゃいます。

おっしゃる通り、「原因無き結果はあり得ない」わけですし、何か「解決すべき原因」があるからこそ、症状という「結果~目に見える現象」があるわけです。

私はよく診療で「サイフにお金がないときに、金融機関からお金を借りるという選択肢もありますが、それをずっと続けるわけにはいきませんよね?早い段階で解決していればよかったものを、原因を放置した結果、自力では戻れなくなることだってあります。一番よいと思われるのは、まず『原因を探り、それを取り除くこと』その結果として『症状が出る理由が無くなる様にすること』、必要に応じて『当面の策を講じる』と意識しながら、現在気になる『目に見える現象』を抑えることに取り組まれたらよろしいかと思います。」と申し上げております。

通常、咳が止まらないということは、呼吸器系に「何か」が進入した結果、なんとかして排除しようと身体が反応しているわけです。

その「何か」は個々で異なるため、調べてみないとわからないのは当然として、通常原因がわかってそれを排除出来たら、症状は落ち着くはずです。

この様に、「症状を抑える」という対処に「原因を追求し、それを排除したら、症状が出る理由が無くなる」というアプローチを加えることで、「一生薬を使い続けなくてはなりません」という状態からは脱出できる可能性が出てきます。

ぜひ、「咳が止まらない」「薬を使うと止まるけど、薬を減らしたり止めたりするとまた咳が出るようになる」という場合は、「根本原因」を探るという選択肢があることを覚えておかれるのもよろしいかもしれません。

飼い主さんの賢明な判断のヒント・参考になれば幸いです。

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