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ドイツ・アカデミー賞観客賞受賞、400万人笑った泣いた『はじめてのおもてなし』。2016年度ドイツ映画興行NO.1大ヒット作!

Text by Yoshimi Yoshimoto (Design Studio Paperweight)

2018.02.16

ドイツ・アカデミー賞観客賞受賞、400万人が笑って泣いた
2016年度 ドイツ興行成績No.1の大ヒット作!

母の決断で難民を迎え入れた、裕福だけど壊れかけた家族
ひとりぼっちの彼を"おもてなし"するはずが、
反対デモやテロ疑惑で大騒動! 一家と世界に平和は訪れるのか?

「決めたわ。難民を一人、受け入れるの」。ミュンヘンの閑静な住宅地に暮らすハートマン家の豪華なディナーの席で、母親のアンゲリカがきっぱりとそう宣言した。教師を引退して生き甲斐を見失った彼女は、医師としても男としても現役にこだわる夫のリヒャルトと、ワーカーホリックのあまり妻に逃げられた弁護士の息子フィリップの反対を押し切って、ナイジェリアから来た難民の青年ディアロを自宅に住まわせる。31歳にして未だ大学生で"自分探し"真っ只中の娘ゾフィと、12歳にして"一流ラッパー"を目指すフィリップの息子バスティは、心優しいディアロとすぐに仲良くなる。しかし、近隣の住民の抗議が極右の反対デモに発展、一方で一家はテロ疑惑をかけられ大騒動に!さらにとどめに、ディアロの亡命申請が却下されてしまう。果たして、崩壊寸前の家族と、天涯孤独の青年は、平和な明日を手に入れることが出来るのか──?

いちばん身近な家族さえ理解できずにバラバラになっていたハートマン家の人々が、いちばん遠い存在である難民の青年との交流をきっかけに人生を見つめ直し、生きる喜びと日々の豊かさを取り戻していく。文化や習慣の違いによるハプニングの連続に笑い、『最強のふたり』のようなあり得ない出会いから生まれたまさかの絆に泣いた人々の絶賛の口コミが瞬く間に広がり、ドイツ国内で400万人以上を動員するという大ヒットを記録。ドイツ・アカデミー賞でも、真の名誉である観客賞を贈られた必見の一作が、いよいよ日本にも旋風を巻き起こす。

"本当のおもてなし"の心が届けてくれた幸せ
生まれも境遇もすべてが異なる相手を受け入れることで、
人生をもっと楽しく豊かに!

2015年、ドイツではメルケル首相が、シリアやアフガニスタンからの難民100万人を入国させると発表し、世界的なニュースとなった。賛成派と反対派が激しく対立し、今も揺れ続けている。本作は、国と国の政治的な問題として難しく捉えてしまいがちな難民問題を、人と人の付き合い方の問題として、身近なところから考え始めるきっかけを与えてくれる物語でもある。
そのスタンスにならって、外国の人々との交流という一面で捉えれば、日本に暮らす私たちも、既に直面しているトピックと言える。ここ数年、飛躍的に増加した外国からの客人は、2020年開催の東京オリンピックでひとつのピークを迎えると予想されている。国際社会における真の"おもてなし"とは何かという問いかけに、そろそろ答えを出さなければならないのだ。そんな時、自分勝手な形だけの"おもてなし"に失敗し続けたハートマン家の人々が、ディアロの窮地になりふり構わず立ち上がる"思いやりの心"が、実り多い国際交流のためのヒントをくれるだろう。

『善き人のためのソナタ』のプロデューサーが、
ドイツ映画界の大御所たちと人気NO.1俳優の競演で贈る
未来を照らす太陽のような心温まる物語

製作は、アカデミー賞®外国語映画賞、ドイツ・アカデミー賞作品賞を始めとする数々の賞に輝いた名作『善き人のためのソナタ』のプロデューサー、クヴィリン・ベルク。監督は、ドイツのヒットメーカーとして知られるサイモン・バーホーベン。

ハートマン家の母アンゲリカを演じるのは、サム・ペキンパー監督の傑作『戦争のはらわた』のセンタ・バーガー。これまでに150本を超える映画・TVシリーズに出演し、20もの賞に輝くドイツの大女優だ。彼女の夫のリヒャルトには、やはり120本を超える作品に出演し、ドイツでは知らない者のいないハイナー・ラウターバッハ。

また、ドイツの女性たちの人気を二分する、二大人気スターの競演が実現。一人は、ハートマン家の長男フィリップに扮する、ドイツ・アカデミー賞作品賞をはじめ、その年の賞を総なめにした「ヴィンセントは海へ行きたい」のフロリアン・ダーヴィト・フィッツ。もう一人は、リヒャルトの部下のタレクを演じる、ドイツ映画史上最速で100万人の動員記録を達成した「ゲーテなんてクソくらえ」のエリヤス・エンバレク。だが、何と言っても最大の話題は、難民のディアロ役のまだキャリアの浅いエリック・カボンゴのリアリティ溢れる演技だ。

目の前の混乱と不確実な未来に揺れる私たちを、太陽のように明るく温かく照らしてくれる、現代のスクリューボール・コメディの決定版が誕生した。 

 

■STORY

ミュンヘンの閑静な住宅街にたたずむ、季節の花々に囲まれた瀟洒な一軒家。教師を定年退職してヒマを持て余す妻のアンゲリカ(センタ・バーガー)と、大病院の医長を務める夫のリヒャルト(ハイナー・ラウターバッハ)のハートマン夫婦が暮している。リヒャルトも院長から引退を勧められたが、「可能な限り働く」と突っぱねていた。年齢による衰えを意地でも認めたくないリヒャルトは、友人の整形外科医のサーシャ(ウーヴェ・オクセンクネヒト)のもとで、シワ取りのプチ整形まで受けていた。

ある日曜日、成人して家を出たハートマン家の子供たちが顔を見せ、久しぶりに家族全員が集まるが、ディナーの席で子供たちの問題が露わになる。やり手の企業弁護士である長男のフィリップ(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)は、ワーカーホリックが高じて妻に逃げられた。彼の12歳のひとり息子のバスティはラップとゲームに夢中で成績は下がるばかり。そして長女のゾフィ(パリーナ・ロジンスキ)と言えば、31歳にして未だ大学生で、"自分探し"の旅の途上だ。

テーブルに険悪な空気が流れ始めた時、アンゲリカが唐突に、ハートマン家に「難民を一人受け入れる」と宣言、思わずワインを吹き出すリヒャルト、「素性も分からない連中だ」と止めるフィリップ。数日前、衣服を寄付するために難民施設を訪れて下したアンゲリカの決意を、リヒャルトは「反対だ。議論は終わりだ」と一方的に却下する。だが、アンゲリカも「ここは私の家でもあるの」と負けてはいなかった。

翌朝、少し反省したリヒャルトは、アンゲリカに押し切られて一緒に難民施設を訪れる。何人かの難民を面接した後、夫婦はディアロ(エリック・カボンゴ)という、家族を亡くしてナイジェリアからやって来た、亡命申請中の青年を受け入れることにする。祖国で何があったのかは、「話せません」と拒否するディアロをぎこちなく歓迎したものの、リヒャルトのストレスは急上昇、何も悪くない部下のタレク(エリヤス・エンバレク)にあたりちらし、職場でも孤立してしまう。

一方のアンゲリカは、ディアロにドイツ語を教えたり、庭仕事を指導したりと、生き生きと輝きを取り戻す。だが、ひとりぼっちの青年を"おもてなし"するはずが、歓迎パーティーがアンゲリカの友達ハイケ(ウルリケ・クリーナー)のせいで大騒ぎとなり、警察沙汰に!さらに、バスティのミュージックビデオ撮影を手伝ったディアロは、バスティがダンサーにストリッパーを集めたために、責任者として警察に呼ばれてしまう。さらにさらに、ゾフィのストーカーを撃退しようとして殴り合いになり、ディアロはまたまた警察のお世話に……。

トラブルの連続に、リヒャルトとアンゲリカの夫婦仲は悪化、遂にリヒャルトが家を出て行く。自分のせいだと心を痛めるディアロを追いつめるように、亡命申請が却下されてしまう。すぐに異議申し立てをし、2日後に裁判所で審査されることになるが、ディアロのピンチを知って慌てるハートマン家に、極右のデモが押しかけ、それを見た反ナチが立ち上がり、よもやのテロ疑惑までかけられて、大騒動に発展!!果たして、バラバラになった家族は再び一つになり、ディアロを救うことが出来るのか──?

 

2018年1月13日シネスイッチ銀座ほか全国順次公開

はじめてのおもてなし』(配給=セテラ・インターナショナル)

2017年バイエルン映画賞作品賞、プロデューサー賞受賞
2017年ドイツ・アカデミー賞観客賞受賞

監督:サイモン・バーホーベン  
出演:センタ・バーガー、ハイナー・ラウターバッハ、フロリアン・ダーヴィト・フィッツ、パリーナ・ロジンスキ、エリヤス・エンバレク ほか
2016年/原題: Willkommen bei den Hartmanns/英題:Welcome to Germany
ドイツ/ドイツ語/116分/日本語字幕:吉川美奈子/配給:セテラ・インターナショナル

 

 

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